【2/23(日)開催】トーク&ディスカッション「アーティストに今求められるプロデュース力とは」のご案内
東京藝術大学キュレーション教育研究センター(以下、CCS)とみずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)は、2023年度より「アートとジェンダー」共同研究プロジェクトに取り組んでおります。
この一環で、2024年度より、本学卒業生・修了生を対象に、「ジェンダー」「こども」をテーマにした企画公募事業 「東京藝大『I LOVE YOU』プロジェクト 2024」を共同で実施してまいりました。本事業を通じ、課題として浮き彫りになった「プロデュース力」をキーワードに、トーク&ディスカッション「アーティストに今求められるプロデュース力とは」を来る2025年2月23日(日)に開催する運びとなりましたので、ご案内申し上げます。
■開催概要
東京藝大×みずほFG「アートとジェンダー」共同研究プロジェクト
トーク&ディスカッション「アーティストに今求められるプロデュース力とは」
□日時と場所
2025年2月23日(日)13:00〜16:00
東京藝術大学 千住キャンパス 第7ホール ※オンライン配信および後日のアーカイブ配信はございません。
□定員
50名(藝大生・教職員25名/一般の方25名)
※事前申込制、どなたでもご参加いただけます
□申込方法
下記フォームより必要情報をご記入の上、お申込み下さい。
藝大生・教職員:https://forms.gle/ZJ73JvG7qYBxtCeB8
一般の方:https://forms.gle/fNbMTYSiMHRzXAyK6
東京藝術大学キュレーション教育研究センター(以下、CCS)とみずほフィナンシャルグループ(以下、みずほ FG)は、アーティストとして自立した活動を希望しながらも、経済的な理由で企画の実施が困難な卒業・修了生を支援すべく、さまざまな取組を行っています。
2024年度より実施している企画公募事業『東京藝大「I LOVE YOU」 プロジェクト』では、本学の卒業・修了生 を対象に「こども」と「ジェンダー」をテーマに企画を広く募集しました。そして、多数の応募の中から審査で選ばれた計8件の企画に対して、総額300万円の助成を行っています。また、若手アーティスト自身の興味や関心を社会化し、さらなる自己成長の機会となるよう、CCS のスタッフとみずほ FG の社員が企画準備から実施までをサポートしてきました。
本イベントでは、企画採択者の進捗・実施報告を通して、「誰にとっての企画なのか」「どのように企画を届けるのか」 といった活動の軸となる考え方や、活動を広げていく上で必要だった工夫を振り返ります。さらに、音楽プロデュー サーとして活躍する本学卒業生のもふくちゃんを迎え、これまでの歩みについてお話を伺います。実践レベルの奮闘から紆余曲折のキャリア談まで、さまざまな卒業・修了生の声からいま必要な「プロデュース力」とは何かを幅広く考える機会になれば幸いです。
■当日スケジュール(予定)
13:00-14:50 第1部
「東京藝大『I LOVE YOU』プロジェクト2024 採択企画報告会~CCS×みずほFGと振り返る企画の届け方、伝え方」
登壇者:I LOVE YOUプロジェクト企画採択者、みずほプロジェクトメンバー、CCSスタッフ
14:50-15:00 休憩
15:00ー16:00 第2部
ゲスト講演「アーティストからプロデューサーへの転身?卒業・修了後のリアルな『セルフプロデュース』の現場裏話」
ゲスト登壇者:もふくちゃん(音楽プロデューサー、クリエイティブディレクター)
聞き手:熊倉純子(CCS副センター長、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授)
■第1部 登壇者プロフィール・企画内容(「東京藝大『I LOVE YOU』プロジェクト 2024」採択者、五十音順)
牛久保 舞(Aurochs & Co.)
東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻修了。オーロックス・アンド・カンパニーという映像製作グループを作り活動中。プロデュースした主な映画に、伊藤丈紘監督『MORE』(2011年)、眞田康平監督『イカロスと息子』(2015年)、廣原暁監督『帰ってきた少女』(2017年)、坂下雄一郎監督『アウトソーシング』(2021年)がある。
採択企画は廣原暁が監督した、子どもが主役となる短編映画の特集上映会。上映後には演じることをテーマに、監督や出演者らのトークイベントも行う。
大寳ひとみ
東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻修了。ドキュメンタリーとアニメーションのあいだで人の気持ちを伝えていけるような作品を目指して制作を行なっている。修了制作の「おもかげたゆた」が寺山修司賞を受賞。制作チームとして携わった「Black Box Diaries」が第97回アカデミー賞ショートリストに選出。武蔵野美術大学映像学科非常勤講師。
採択企画ではDOOR7期生の有志とともに、楽しみながらケアと出会う展覧会「あそびとこころのみかた展」を開催した。
長田ポンシリ・アリサ
オーストラリア出身。2024年東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻終了。東京を拠点とするアートマネージャーであり、フェミニズム、コミュニティ、ケアを中心としたアートプロジェクトの管理に興味を持つ。2023年に集団である(O)Kamemochiを共同設立。東京芸術祭2024Asian Performing Arts Camp参加者。
採択企画「This is (not) my lullaby」では平野みなのを共同企画者とし、jwcm (女性作曲家会議)と「音楽とフェミニズム」をテーマにしたマガジンの作成・出版を行う。
佐藤絵里子
2018年に東京藝術大学大学院美術研究科デザイン専攻を修了。
2022年にI LOVE YOUプロジェクトで採択された「夏休み子ども自習室」をきっかけに、子どもの安心感と学びを目的とした居場所づくりの研究に取り組む。本採択企画では自習室メンバーの石渡真衣子と共に、子どもたちが住む「まち」全体を一つのフィールドと捉え、まちの中を探索し、様々なものと出会いながら、制作を取り巻くさまざまな環境を学ぶことを目的とした。
戸島由浦
アートマネージャー。作品や表現が生まれる過程やアーティストの営みそのものを重視して、公演やワークショップの企画を行っている。また、近年では、まちの在り方やそこで生活する人々のメンタルヘルスについて関心を持っている。東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科にて学んだのち、人事・労務を扱う仕事へ就職。主な所属活動団体として、企画団体ひよこアーツ、Hokkaido Artists Union Studies(HAUS)。
I LOVE YOUプロジェクト2024では、1DAY喫茶店の姿を借りた「吐き出し喫茶」及びポッドキャスト配信「ハキダシラヂオ: 生き延びるためのダイアローグプラクティス」を行った。
野村拳之介
東京藝術大学音楽学部邦楽科能楽専攻卒業。
野村万蔵家という約300年の歴史を持つ狂言の家に生まれ、自身3歳の頃より人間国宝である祖父の野村萬、父の九世野村万蔵の指導のもと、狂言師として活動している。現在も東京を中心にワークショップや学生向け公演、フランス、イタリア、アゼルバイジャンでの海外公演、その他能狂言以外の舞台にも出演する。
今回の採択企画では「こども」に関する社会課題に取り組む企画として、児童養護施設での狂言ワークショップの実施を企画。
※事前収録映像にて報告
福田恭子
東京藝術大学邦楽科の学部・修士課程を経て、2016年同大学大学院博士後期課程修了。箏曲の歴史研究と演奏の両面から、箏曲の魅力を伝える活動を行っている。また、未来を担う子供たちへ本物の音を届けるコンサートの開催や、書道や染織・茶道等、日本の他文化とのコラボイベントを企画し、多文化交流によって新たな客層の獲得と視野を広げた音楽作りを目指している。Webサイト(https://yasuko-fukuda.com/ )
採択企画では、乳幼児から親子で参加できる、女性作曲家に焦点をあてたコンサート「女性作曲家、その先へ〜ヴァイオリン、箏、ピアノでつむぐコンサートの未来形〜」を実施予定。
元岡奈央
1998年生まれ愛媛県松山市出身。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業。&commonsメンバーおよび地方女子プロジェクトメンバー。
ホームビデオからインスタレーションを制作する。身や物の所有権に興味を持ち骨董を集める。主に戦前の着物の収集を行う。
採択企画では、土着性のあるクィアをテーマに掲げ、時の流れや場所に関係なく日常生活の伝統を具に愛し抗するため制作活動の一環として愛媛県でのクィアコミュニティーを根付かせる試みである「土弄りのお色直し」を同郷の渡邉元貴と企画した。
※事前収録映像にて報告
■第2部:登壇者プロフィール
ゲスト:もふくちゃん
東京都出身の音楽プロデューサー、クリエイティブディレクター。東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科を卒業後すぐ、ライブ&バー「秋葉原ディアステージ」を立ち上げる。「でんぱ組.inc」「虹のコンキスタドール」「きゅるりんってしてみて」や「わーすた」などのアイドルや、PUFFYなど多くのアーティストのクリエイティブ及び楽曲プロデュースを手がける。
聞き手:熊倉純子
パリ第十大学卒、慶應義塾大学大学院修了(美学・美術史)。(社)企業メセナ協議会を経て、東京藝術大学教授。アートマネジメントの専門人材を育成し、「取手アートプロジェクト」(茨城県)、「アートアクセスあだち―音まち千住の縁」(東京都)など、地域型アートプロジェクトに学生たちと携わりながら、アートと市民社会の関係を模索し、文化政策を提案する。東京都芸術文化評議会文化都市政策部会委員、文化庁文化審議会文化政策部会委員などを歴任。監修書に『アートプロジェクト─芸術と共創する社会』『アートプロジェクトのピアレビュー—対話と支え合いの評価手法』ほか。
主催: 東京藝術大学キュレーション教育研究センター
※本企画は、東京藝大×みずほFG「アートとジェンダー」共同研究プロジェクトの一環として実施されます。
広報協力:東京藝術大学アートキャリア・オフィス