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東京藝大×〈みずほ〉「アートとジェンダー」共同研究プロジェクト

「夜明けの荒野を走ってー池口史子×碓井ゆい展」(Chasing the Horizon at Daybreak)

会期:2025年7月4日(金)〜8月3日(日)
場所:堺屋太一記念 東京藝術大学 美術愛住館
参加作家:池口史子、碓井ゆい

東京藝術大学キュレーション教育研究センターは、洋画家・池口史子と現代美術作家・碓井ゆいの二人の日本人女性アーティストによる展覧会を、池口がかつて生活し、創作活動を行った美術愛住館(東京・四ツ谷)で開催いたしました。

池口は、1960年代に東京藝術大学で油画を学び、長く作家・経済評論家の堺屋太一の妻として知られるなかで、1988年にアメリカ北西部とカナダの国境沿いの小麦の穀倉地帯を堺屋と旅しました。そこで目にした風景との出会いを機に作風を一新し、90年代に独自の表現を確立します。また2012年には女性洋画家として初めて日本藝術院会員となりました。

一方で碓井は、社会や歴史の見過ごされがちな事象を、丹念なリサーチを通して掘り起こし、刺繍やパッチワーク、アップリケなど手芸を使った作品を中心に発表してきました。

本展に際して、碓井は、池口と同時代を生き、90年代に池口の個展に触れてキルトによる創作を本格化させた、とある女性の物語を展開しました。本展では、その女性が訪れた架空の池口の個展会場として、美術愛住館1階ギャラリーを中心に池口の画業の転機となった90年代の作品を展示します。また3・4階の元居住スペースとアトリエでは、物語のなかで生み出されたキルト作品が碓井によるテキストと共に展示されます。

池口の絵画と碓井の手芸を媒介とする現代美術。時代と表現手法を異にする二人の作品は、日本社会のなかで創作活動に携わる者のみならず、さまざまな場所で自分の道を切り拓いてきた女性たちの姿と重なることでしょう。二人の作家が見つめ、走り抜けてきた「夜明けの荒野」とその先に見える光を、ぜひご覧ください。

*本展は、東京藝術大学キュレーション教育研究センターと〈みずほ〉が2023年度から実施している共同研究プロジェクト「アートとジェンダー研究会」の事業の一環として実施されました。

フォトレポート|展示会場

写真:冨田了平

フォトレポート|関連イベント

<2025年7月13日(日)開催 アーティストトーク>

<2025年7月26日(土)、27日(日)開催 〈みずほ〉社員によるガイドツアー>

写真:冨田了平

開催概要

展覧会名|
東京藝大×〈みずほ〉「アートとジェンダー」共同研究プロジェクト
「夜明けの荒野を走ってー池口史子×碓井ゆい展」(Chasing the Horizon at Daybreak)

会期|
2025年7月4日(金)〜8月3日(日)11:00-17:00 (最終入場16:30)
開館日:金、土、日
ただし7月21日(月・祝)は開館
入場無料

開催場所|
堺屋太一記念 東京藝術大学 美術愛住館(東京都新宿区愛住町2-5)

参加作家|
池口史子、碓井ゆい

主催|
東京藝術大学キュレーション教育研究センター

企画|
難波祐子(東京藝術大学キュレーション教育研究センター特任准教授)

本展覧会の見どころ

フィクションと現実を織り交ぜた物語的手法で手芸による現代美術を展開する碓井ゆいと女性洋画家として初の日本藝術院会員となった池口史子による異色のコラボレーション

池口史子の転機となった90年代作品を中心とした個展会場の再現に、碓井ゆいの物語的な仕掛けが巧みに織り込まれた展示空間

美術愛住館で初めて実現する異世代・異ジャンル作家による全館展示ー普段は非公開の3・4階元居住空間・アトリエも含む貴重な機会

東京藝大 ×〈みずほ〉「アートとジェンダー」共同研究プロジェクト「アートとジェンダー研究会」とは?

東京藝術大学(以下、東京藝大)と〈みずほ〉は、2022年より「経済だけでなく、アートの力で文化や社会・人びとの生活も豊かで彩ある未来」をともに目指して、さまざまな連携を深めてきました。その連携をさらに強固にし、かつ持続したものにするため、2023年に包括連携協定を締結しました。
キュレーション教育研究センター(以下、CCS)では、東京藝大×〈みずほ〉の連携事業の一環として、「アートとジェンダー」をテーマにしたさまざまなプロジェクトを展開しています。2023年度に立ち上げた「アートとジェンダー研究会」では、「アートの現場における女性の社会進出」をテーマに全5回のレクチャーを実施すると同時に、藝大生・教職員有志と〈みずほ〉の社員によるリサーチチームを結成して、アートとジェンダーを取り巻くさまざまな課題について議論を深めてきました。2024年度は研究会のリサーチャーによる4つの企画について、研究助成を行いました。またシンポジウム「アートとジェンダー:ケアの視点から」を実施しました。
「アートとジェンダー研究会」の3年目となる2025年度は、これまでの研究活動を総括することを目的に、2023年度の研究会のレクチャーで講師としてお招きした現代美術作家の碓井ゆいに、日本藝術院で女性洋画家として初めて会員となった東京藝大出身の画家、池口史子の作品に着想を得た新作の制作を依頼し、女性であること、つくることをテーマに展覧会を開催しました。また展覧会では、これまでの「アートとジェンダー」共同研究プロジェクトを振り返るドキュメント展示や、〈みずほ〉の社員によるガイドツアーも実施しました。
過去の取り組みはこちら:https://ccs.geidai.ac.jp/archives/

関連リンク

【7/4〜8/3】東京藝大×〈みずほ〉「アートとジェンダー」共同研究プロジェクト 「夜明けの荒野を走ってー池口史子×碓井ゆい展」(Chasing the Horizon at Daybreak)開催のお知らせ
https://ccs.geidai.ac.jp/2025/06/05/aizumikan/