演習:アートプロジェクト したまちフィールドワーク

藝大生向け・一般の方向け

開講日時
通年(曜日不定期)
※今後変更の可能性がございます。

① 5/16(土) 3〜5限(13:00〜17:50)
② 5/24(日) 2〜5限(10:40〜17:50)
③ 5/31(日) 4限(14:40〜16:10)
④ 10/3(土) 4限(14:40〜16:10)
⑤ 11/22(日) 1〜5限(9:00〜17:50)※本番開催当日
・荒天時は11/23(月祝) 1〜5限(9:00〜17:50)あるいは、11/29(日) 1〜5限(9:00〜17:50)に順延
⑥ 12/5(土) 4限(14:40〜16:10)

開講場所
千住キャンパスほか

まちなかで行う市民参加型アートプロジェクトの実践現場を通して、芸術と市民社会の関わり方を考えます。東京藝術大学千住キャンパスが位置する足立区のほか、東京の下町エリアを主なフィールドとして、まちで行われる芸術文化プロジェクトの運営に携わります。

本授業では、アーティスト、行政、NPO、市民ボランティアなど、芸術の専門家・非専門家を問わず多様な担い手とともに領域横断的な表現を扱うことで、同時代の社会と関わりながら、共創的な場を作ることを可能にするアーツマネジメントの手法を実践的に学びます。

本年度は、足立区千住を中心に、東京藝術大学(音楽学部・大学院国際芸術創造研究科)と足立区シティプロモーション課、NPO法人音まち計画の三者が共同で実施している文化事業「アートアクセスあだち 音まち千住の縁(音まち)」(2011年〜現在)がフィールド。本学彫刻科の教授であり現代美術作家の大巻伸嗣とともに実施する「Memorial Rebirth 千住」をテーマプロジェクトとして取り上げます。

「Memorial Rebirth 千住」は、無数のシャボン玉で見慣れたまちを一瞬にして光の風景へと変貌させるアートパフォーマンスです。2011年に始まった本プロジェクトは、足立区千住地域を中心に小学校や公園、魚市場などさまざまな場所で開催。毎回、各地域の方々とつながり、縁を広げながら実施してきました。「Memorial Rebirth 千住」を支える市民チーム「大巻電機K.K.」をはじめ、学校や福祉施設など異なる領域の方々とも連携を進め、今では約200名の方が当日スタッフとして関わっています。また、回を重ねるごとにオリジナルの盆踊り「しゃボンおどり」や、その歌詞制作、衣装作りワークショップなど多様な関わりしろがあるのもこのプロジェクトの特徴です。

今回は、足立区北東部に位置する花畑地域が舞台です。団地が多く高齢化・多国籍化が進むこの場所で、多様な背景を持った人びとと関わりながらこの地域ならではの「Memorial Rebirth 千住」をつくりあげていきます。

一般の方 | 受講方法

定員 | 10名(応募者多数の場合は選考します)
受講方法 | 全6回の対面授業を無料で受講できます。
受講生募集期間|4/1(水)正午〜4/30(木)18:00

藝大生の方 | 受講方法

授業シラバスを参照の上、Campus Planで履修登録してください。なお、卒業要件単位に含むかどうかは、ご自身の所属する各科のカリキュラムに準じます。

大巻伸嗣「Memorial Rebirth 千住」
2024年度の様子はこちら:

大巻伸嗣「Memorial Rebirth 千住 2024 舎人公園」(都立舎人公園)

準備する市民チーム「大巻電機K.K.」

撮影:冨田了平

「Memorial Rebirth 千住 2024 舎人公園」夜の部の様子

撮影:冨田了平

「Memorial Rebirth 千住 2024 舎人公園」昼の部の様子

撮影:冨田了平

「Memorial Rebirth 千住 2024 舎人公園」の一環で行った「しゃボン☆パレード」

撮影:冨田了平

▼「Memorial Rebirth 千住」とは
1分間に最大1万個のシャボン玉を生み出す装置を数十個並べて、無数のシャボン玉で見慣れたまちを一瞬にして光の風景へと変貌させる現代美術家の大巻伸嗣のアートパフォーマンス、Memorial Rebirth(通称:メモリバ)。 千住では、2012年3月にいろは通りから始まり、区内の小学校や公園など毎年場所を変えながらリレーのバトンのように手渡されてきました。その過程で、オリジナルの盆踊り「しゃボンおどり」が誕生したり、歌詞ができたり、夜空にシャボン玉を飛ばす「夜の部」が始まったりと、その形を変えながら、まちの様々な記憶と人をつないでいます。

「Memorial Rebirth 千住」特設ウェブサイト
https://aaasenju3.wixsite.com/mrshabonodori

▼「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」(通称「音まち」)とは
人とのつながりが希薄な現代社会において、アートを通じて新たな「縁(えん)」を生み出すことをめざす市民参加型のアートプロジェクトです。下町情緒の残る足立区千住地域を中心に、市民やアーティスト、東京藝術大学の学生たちが協働して「音」をテーマとしたプログラムを複数実施しています。

音まち公式ウェブサイトhttps://aaa-senju.com

受講生のみなさんへ

キーワード:#アートプロジェクト #市民協働 #行政 #NPO #まちづくり#大巻伸嗣

担当教員(吉田武司・長尾聡子)より

足立区千住で、市民とアーティストが一緒に活動し、まちに新たな縁を生み出すアートプロジェクトに触れてみませんか? 古くは宿場町として栄え、新旧入り混じる千住。このまちにキャンパスを構える藝大が、アートNPOや足立区シティプロモーション課等と運営のタッグを組み16年目を迎える市民参加型アートプロジェクトのマネジメント現場を体験できる授業です。まちづくりとアートのかかわりに関心のあるみなさまに受講いただけると嬉しいです。

先輩修了生の声

(授業内容は2026年度からリニューアルいたします)

  • 複雑化するまちを、単純にするのではなく、複雑なまま抱え込むことによって、まち全体を豊かにしていくだろうということが伝わるイベントだった。(2025年度受講生、藝大生・大学院美術研究科 先端芸術表現専攻)
  • 音楽や美術が、ある特定の人のものという考え方をしている方が多いと思う。自分自身は、お留守番がわりに博物館に行く機会が多く、身近なものと思っていたが、世の中には垣根が高いと思っている人が多いということが驚きだった。誰にでも等しく喜び楽しむ権利があるし、そういった場があることは豊かだと思う。(2025年度受講生、50代・自営業)

担当教員

熊倉純子(大学院国際芸術創造研究科 教授)

パリ第十大学卒、慶應義塾大学大学院修了(美学・美術史)。(社)企業メセナ協議会を経て、東京藝術大学教授。アートマネジメントの専門人材を育成し、「取手アートプロジェクト」(茨城県)、「アートアクセスあだち―音まち千住の縁」(東京都)など、地域型アートプロジェクトに学生たちと携わりながら、アートと市民社会の関係を模索し、文化政策を提案する。東京都芸術文化評議会文化都市政策部会委員、文化庁文化審議会文化政策部会委員などを歴任。監修書に『アートプロジェクト─芸術と共創する社会』『アートプロジェクトのピアレビュー—対話と支え合いの評価手法』『アートプロジェクトがつむぐ縁のはなし—絵物語・声・評価でひもとく 大巻伸嗣「Memorial Rebirth 千住」の11年』、共編書に『社会とアートのえんむすび1996-2000──つなぎ手たちの実践』、共著に『「地元」の文化力―地域の未来のつくりかた』など。

吉田武司(大学院国際芸術創造研究科 特任講師)

1984年生まれ。大阪市出身。京都造形芸術大学芸術表現・アートプロデュース学科卒業。埼玉県北本市で実施された〈北本ビタミン〉(2010年〜2012年)や東京都三宅島の〈三宅島大学〉(2013年)などアートプロジェクトの事務局として企画運営に携わる。その後、2014年にはアートポイント計画のプログラムオフィサーに従事。現在、足立区千住を中心に「音」をテーマにまちなかで展開しているアートプロジェクト「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」のディレクターを務める。

長尾聡子(大学院国際芸術創造研究科 特任講師)

神奈川県生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院音楽研究科音楽文化学専攻芸術環境創造分野修了。在学中に「取手アートプロジェクト」(茨城県取手市)の人材育成プログラム「TAP塾」インターン、「art-Link 上野-谷中」(台東区)に運営スタッフとして参加。横浜市内の公共ホール、東京アートポイント計画プログラムオフィサー、東京藝術大学音楽環境創造科教育研究助手を経て、現在は「音」をテーマとした市民参加型アートプロジェクト「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」(足立区)の事務局長として、NPOの会計や広報、プログラムの企画制作などを担う。

大巻伸嗣(美術学部彫刻科 教授)

「存在」とは何かをテーマに制作活動を展開する。環境や他者といった外界と、記憶や意識などの内界、その境界である身体の関係性を探り、三者の間で揺れ動く、曖昧で捉えどころのない「存在」に迫るための身体的時空間の創出を試みる。
主な個展に、「自転と公転」(Mind Set Art Center,2024),「Interface of Being 真空のゆらぎ 」(国立新美術館,2023)、「地平線のゆくえ 」(弘前レンガ倉庫美術館,2023)、「The Depth of Light」(A4 美術館/成都,2023)、「存在のざわめき」(関渡美術館/台北,2020)、「存在の証明」(箱根彫刻の森美術館,2012)など。NoorRiyadh(2025)、あいちトリエンナーレ(2016)、越後妻有アートトリエンナーレ(2014~)、アジアンパシフィックトリエンナーレ(2009)、横浜トリエンナーレ(2008)などの国際展にも多数参加。近年は、「Rain」(愛知県芸術劇場,2023)、横浜ダンスコレクション「Futuristic Space」(横浜赤レンガ倉庫,2019)、「Louis Vuitton 2016-17 FW PARIS MEN’S COLLECTION」(アンドレシトロエン公園/パリ,2016)などパフォーマンス作品も多く展開する。東京ガーデンプレイス紀尾井町、Ijlst(オランダ)、Morpheus hotel at City of Dreams(マカオ)、高松港(香川)などパブリックアートも世界各地で手がけている。
http://www.shinjiohmaki.net/