藝大生向け・一般の方向け

パフォーミングアーツ・キュレーション概論

あらゆる上演=パフォーマンスの時間と場をつくる第一歩

開講日時
5/11(土)、5/18(土)、5/25(土)、7/14(日)、7/20(土) 各日13:00〜17:50

開講場所
一般の方 千住キャンパス 第7ホール OR オンデマンド
藝大生 千住キャンパス 第7ホール

「パフォーミングアーツ(実演芸術、舞台芸術、時間芸術)をキュレーションする」というのは、今世紀に入ってから盛んに議論され始めた発展途上の考え方です。本授業では、この新しい見方や考え方を、受講生とともに、自分の言葉や表現で語れるようにする、初めの一歩をふみだします。

パフォーミングアーツが他のアート・フォーム(芸術の形態)と決定的に違う点は、「モノを作る make things」ではなく、「コトを起こす make 〇〇 happen」にあります。また、パフォーミングアーツを特徴づける点は、その実現 happen と完結 complete に「受け取り手 audience」が、不可欠であることです。

全5回の授業では、上に挙げた二つの点を結ぶ線を軸に、まずパフォーミングアーツ制作のエキスパートが、主に演劇・音楽などのパフォーミングアーツの制作過程を紹介・分析しながら、その制作過程と舞台の裏側で「起こっている」ことを共有していきます。劇場、コンサートホールやフェスティバルなどにおける共同創作の場において、どのようなチームで、どのような分担をして、どのような準備をしているかといった具体的な話を聞き、実演芸術の「コトの起こし方」を学びます。

なお、授業は講師の都合により内容の変更が生じたり、順序が入れ替わる可能性があります。

一般の方(対面参加) | 受講方法

定員 | 50名(先着順)
受講生募集期間|4/1(月)正午〜4/14(日)18:00
受講方法 | 全15コマの対面授業を¥50,000(税込)で受講できます。

【4/15追記】
追加募集を実施する運びとなりました。
定員 | 若干名(先着順)
受講生募集期間|4/15(月)14:00〜4/18(木)18:00
受講方法 | 全15コマの対面授業を¥50,000(税込)で受講できます。

一般の方(レクチャーコマのみのオンデマンド視聴) | 受講方法

定員 | 50名(先着順)
受講生募集期間|4/1(月)正午〜4/14(日)18:00
受講方法 | 全10コマの講義コマのみ、¥50,000(税込)でオンデマンド受講できます(対面授業実施日の翌週から7月末まで視聴可能、リアルタイム配信はありません)

【4/15追記】
追加募集を実施する運びとなりました。
定員 | 若干名(先着順)
受講生募集期間|4/15(月)14:00〜4/18(木)18:00
受講方法 | 全10コマの講義コマのみ、¥50,000(税込)でオンデマンド受講できます(対面授業実施日の翌週から7月末まで視聴可能、リアルタイム配信はありません)。

藝大生の方 | 受講方法
授業シラバスを参照の上、Campus Planで履修登録してください。なお、卒業要件単位に含むかどうかは、ご自身の所属する各科のカリキュラムに準じます。

担当教員

相馬千秋(大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻 准教授)

NPO法人芸術公社代表理事。アートプロデューサー。演劇、現代美術、社会関与型アート、VR/ARテクノロジーを用いたメディアアートなど、領域横断的な同時代芸術のキュレーション、プロデュースを専門としている。過去20年にわたり日本、アジア、欧州で多数の企画をディレクション。その代表的なものは、フェスティバル/トーキョー初代プログラム・ディレクター(2009-2013)、あいちトリエンナーレ2019および国際芸術祭あいち2022パフォーミングアーツ部門キュレーター、シアターコモンズ実行委員長兼ディレクター(2017-現在)、豊岡演劇祭2021総合プロデューサーなど。
2015年フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエ受章、2021年芸術選奨(芸術振興部門・新人賞)受賞。立教大学現代心理学部映像身体学科特任准教授(2016-2021)を経て、2021年より東京藝術大学大学院美術研究科准教授(グローバルアートプラクティス専攻)。2023年にドイツのフランクフルト・オッフェンバッハで開催される世界演劇祭テアター・デア・ヴェルト2023のプログラム・ディレクターも務めた。

©NÓI CREW

長島確 (大学院国際芸術創造研究科 准教授)

専門はパフォーミングアーツにおけるドラマツルギー。舞台字幕や上演台本の翻訳から劇場の仕事に関わり始め、やがて演出家や振付家の創作のパートナーであるドラマトゥルクとしてさまざまな舞台芸術の現場に参加。劇場のアイデアやノウハウを劇場外に持ち出すことに興味をもち、アートプロジェクトにも積極的に関わる。東京芸術祭FTレーベルプログラムディレクター。著書に『アトレウス家の建て方』他。訳書にベケット『いざ最悪の方へ』、『新訳ベケット戯曲全集』(監修・共訳)など。

箕口一美(大学院国際芸術創造研究科 教授)

1960年生まれ。87年6月よりカザルスホール企画室・アウフタクトで企画制作にたずさわり、2000年3月まで同ホールプロデューサー。98年より財団法人地域創造『公共ホール音楽活性化事業』にコーディネーターとして参画、地域での芸術普及のさまざまな可能性を、各地のホール担当者、若手演奏家とともに考えて来た。2001~08年NPOトリトン・アーツ・ネットワークディレクター。08~16年サントリーホール・プログラミングディレクターおよびグローバルプロジェクト・コーディネーター。現在、東京芸術大学大学院国際芸術創造研究科教授。学生や若い研究者たちと、音楽ワークショップ・ファシリテーション開発に取り組んでいる。訳書:アンジェラ・M・ビーチング著「Beyond Talent 音楽家を成功に導く12章」(2008年・水曜社刊)